2013-01-01から1年間の記事一覧

十二月に鑑賞した作品

ブログに書いた作品のほか、今月は以下の作品を鑑賞した。 12/1 『素顔の印象派』 バーナード・デンヴァー 12/2 『ドイツ詩を読む愉しみ―ゲーテからブレヒトまで』 森泉朋子 12/14 ハイレッド・センター: 「直接行動」の軌跡展/名古屋市美術館 『忠臣蔵(…

『シューベルト:ザ・グレート』 ベーム

偉大な交響曲 ザ・グレート。世に出回るその通称が示す通り、歴史的に見ても極めて偉大な芸術作品であることは間違いない。しかし、私が数年前にこの作品を聴いたとき、その迫力は感じることができたが、「グレート」というタイトルやその評価から得られるよ…

十一月に鑑賞した作品

ブログに書いた作品のほか、今月は以下の作品を鑑賞した。 11/20 コレクション名作展?−近代日本洋画/メナード美術館 『ハード・ボイルド/新・男たちの挽歌』 ジョン・ウー 『近代絵画史―ゴヤからモンドリアンまで (下)』 高階秀爾 11/24 『プラトン入門』 …

一〇月に鑑賞した作品

ブログに書いた作品のほか、今月は以下の作品を鑑賞した。 10/13 『フランス詩の散歩道』 安藤元雄 10/19 『ザ・ヌード』 ケネス・クラーク 10/27 『ギリシアの美術』 澤柳大五郎 『近代絵画史―ゴヤからモンドリアンまで (上)』 高階秀爾フランス詩の散歩道…

あいち トリエンナーレ2013/愛知県美術館、名古屋市美術館

開催中のあいちトリエンナーレに行ってきました。 3年前の開催時には、ポップな作品が多く、会場もかなりにぎわっていたのが印象的で、特に長者町会場では見に来た人たちが、とても楽しそうにしていたことが記憶に残っています。 東日本大震災を経た今回は…

ヴェネツィア・ルネッサンス

私の好きなヴェネツィア絵画 ルネサンスといえば、フィレンツェ。ボッティチェリ、ミケランジェロ、そしてレオナルド。燦然と輝くこの巨匠たちに比べれば、ティツィアーノ、ジョルジョーネ、ヴェネローゼらヴェネツィアの画家たちは、ルネサンスの脇役に見え…

九月に鑑賞した作品

ブログに書いた作品のほか、今月は以下の作品を鑑賞した。 9/1 『ルネサンス・ヴェネツィア絵画』 ピーター・ハンフリー 9/7 『図説 日本建築のみかた』 宮元健次 9/21 『二時間のモナ・リザ』 西岡文彦 9/27 『京都洋館ウォッチング』 井上章一 9/29 『図説…

八月に鑑賞した作品

ブログに書いた作品のほか、今月は以下の作品を鑑賞した。 8/17 『詩のこころを読む』 茨木のり子 『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』 村上春樹 8/31 『『運命』はなぜハ短調で扉を叩くのか』 谷本聡美色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年…

七月に鑑賞した作品

ブログに書いた作品のほか、今月は以下の作品を鑑賞した。 7/7 『等身大の巨匠たち』 諸川春樹 7/14 コレクション名作展4−西洋美術/メナード美術館等身大の巨匠たち (日経アートブックス)作者: 諸川春樹,日経アート編集部出版社/メーカー: 日経BP社発売日: …

『悪の華』『巴里の憂鬱』 ボードレール

昨冬から約半年間、ボードレールの有名なふたつの詩集を読んできた。『悪の華』は何度目かの再読、『巴里の憂鬱』は初読となる。 内容の理解を深めるにあたり、いくつかの論考を参照したが、以下の二編が特に参考になった。 浅田彰、島田雅彦の解釈 ひとつは…

六月に鑑賞した作品

ブログに書いた作品のほか、今月は以下の作品を鑑賞した。 6/6 『都市と消費とディズニーの夢 ショッピングモーライゼーションの時代』 速水健朗 6/22 『暇と退屈の倫理学』 國分功一郎 都市と消費とディズニーの夢 ショッピングモーライゼーションの時代 (o…

『マニエリスム芸術論』 若桑みどり

6月16日に読了。 マニエリスムといっても、広義の「マニエリスム的芸術」ではない。対象となるのは、16世紀における、ルネサンスとバロックの間における芸術作品となる。 - まず、マニエリスム芸術の大きな特徴として、その人物造型が説明される。ルネサンス…

『ベートーヴェン:ピアノソナタ第1番』 ヴェデルニコフ

ここ1年ほど、クラシック音楽はほとんどベートーヴェンばかりを聴いてきた。 当初は交響曲を全曲聴く計画だったが、同時代のピアノソナタ、弦楽四重奏も聴きだしたため、晩年の作品を聴き終えるまで、結果的に1年もかかってしまった。 このように、1年をかけ…

四月に鑑賞した作品

ブログに書いた作品のほか、今月は以下の作品を鑑賞した。 4/6 『幕末太陽傳』 川島雄三 『シルヴィア』(途中まで) 新国立劇場バレエ団 4/7 『ボードレールの世界』 福永武彦 4/14 『図説 写真小史』 ヴァルター ベンヤミン 4/20 『知りすぎていた男』 ア…

三月に鑑賞した作品

ブログに書いた作品のほか、今月は以下の作品を鑑賞した。 3/2 『潜水服は蝶の夢を見る』 ジュリアン・シュナーベル 3/5 『男はつらいよ』(第1作) 山田洋次 3/9 『チャイコフスキー』 イーゴリ・タランキン 3/17 『桂離宮―様式の背後を探る』 和辻哲郎 3/2…

『ここは退屈迎えに来て』

3月2日に読了。 90年代後半から2010年あたりまでの、日本の地方の日常を切り取ったようなお話。 ポーター、ハイテクスニーカー、無印の家具、二つ折り携帯、ショッピングセンター・・・。 著者が自分と同い年のせいか、登場してくるガジェットが懐かしい。 …

二月に鑑賞した作品

ブログに書いた作品のほか、今月は以下の作品を鑑賞した。 2/1 『いそしぎ』 ヴィンセント・ミネリ 2/9 『シャルル・ボードレール―現代性(モデルニテ)の成立』 阿部 良雄 2/16 『神様のくれた赤ん坊』 前田陽一 2/20 『次郎長三国志』 マキノ雅弘 2/24 初春…

『時代屋の女房』

1月26日に鑑賞。 映画本編が始まる前の解説では、山本晋也監督が「映画が公開された当時(1983年)の時代を意識して鑑賞してほしい」と言われていましたが、なるほど、当時の空気感を切り取ったような「当世風」な作品であると思いました。 舞台は東京の下町…

一月に鑑賞した作品

ブログに書いた作品のほか、今月は以下の作品を鑑賞した。 1/12 『カルメン故郷に帰る』 木下惠介 1/24 『丹下左膳餘話 百萬兩の壺』 山中貞雄 1/25 『タバコロード』 ジョン・フォード 1/26 『ヴァルター・ベンヤミン――「危機」の時代の思想家を読む』 仲正…

クリムト 黄金の騎士をめぐる物語

1月27日に愛知県美術館で鑑賞。 クリムトといえば、金を使った官能的な絵画。確かに代表作はそのような作品ですが、展覧会ではそれだけにとどまらない、彼の多様な面を観ることができました。 生涯の多数の作品をあえてひとつの言葉で表すとすれば、「装飾」…