2009-06-01から1ヶ月間の記事一覧

六月に読んだ本・観た映画

ブログに書いた作品のほか、六月は以下の作品を鑑賞した 6/11 『バッファロー'66 』 ヴィンセント・ギャロ 6/15 『名曲に何を聴くか―音楽理解のための分析的アプローチ』 田村 和紀夫 6/19 『アジェのパリ』 ハンス・クリスティアン・アダム 6/27 『汚れた…

『大菩薩峠 完結編』 内田吐夢

2009/6/22鑑賞 甲州では奇妙な殺人事件が頻発している。そのなかで、お玉はお君と名前を変え、屋敷に奉公する。 一方、嫌疑をかけられて投獄させられた兵馬は、ともに投獄されている倒幕の士とともに脱獄する。 龍之介と兵馬は一時対峙するが、邪魔が入り決…

『ランボー 自画像の詩学』 中地義和

2009/6/10読了 ランボーの詩を、「架空の自画像を描く運動として捉える発想」(17)が、この本のランボー理解の起点となる。 それを前提とした上で、著者はランボー詩の次のような特徴をあげていく。 ・自伝的に見える詩も、真実の話ではなく、「かくもありえ…

『大菩薩峠 第二部』 内田吐夢

2009/6/15鑑賞 第一部で畿内の南下を始めた机龍之介は、紀州でお豊と行動を共にする。一方で、龍之介を追う兵馬は、祖父を殺されたお松と落ち合う。 伊勢古市では芸妓のお玉を知りあう一方、お豊は彼女に手紙を託し、自害する。 大湊(兵馬、お松はここから…

『村上春樹 イエローページ2』 加藤典洋

2009/5/27読了 『ノルウェイの森』 直子とは僕の分身、僕の鏡である。直子と僕の関係は、こうして、自分ともう一人の自分の関係、一個の内閉的な世界像を体現する。(中略)これに対し緑は、彼を内閉世界から外に連れ出す存在として現れるが、影が、いわば倫…

『ねじまき鳥クロニクル』 村上春樹

2009/5/22読了 「あなたはよそで作られたものなのよ。そして自分をつくりかえようとするあなたのつもりだって、それもやはりどこかよそで作られたものなの。〜それがわからないというのは、たしかに大きな問題だと思うな。だからきっとあなたは今、そのこと…

ヴィデオを待ちながら 映像、60年代から今日へ/東京国立近代美術館

2009/5/28鑑賞 ヴィト・アコンチ、野村仁などの、60年代、70年代における映像作品を中心に展示。 どの作品も、映像による「異化」や、見ること/見られることの脱構築といった、当時の現代思想とつながりの深いテーマを追求しています。 しかし、当時のもう…