2021-10-01から1ヶ月間の記事一覧

十月に鑑賞した作品

10/5 『駅馬車』 ジョン・フォード10/7 『愛情物語』 角川春樹10/12 『キャバレー』 角川春樹10/15 『アパッチ砦』 ジョン・フォード 『怪奇小説精華』 東雅夫10/19 『早春物語』 澤井信一郎10/22 『黄色いリボン』 ジョン・フォード10/26 『人間の証明』 佐…

『西部劇論 その誕生から終焉まで』吉田広明 4/4

・六〇~七〇年代には、アメリカなるものについて、疑義を呈する西部劇として、一連の「アッシド・ウエスタン」が作られる。西部劇には活劇志向とアメリカを問う自制的傾向があり、後者は四〇~五〇年代で言えばノワール、六〇~七〇年代で言えばカウンター…

『西部劇論 その誕生から終焉まで』吉田広明 3/4

・西部劇が、西部にとっての「イメージ」、神話となった時、西部劇はみずからの根拠を問い直し、拡張的であり未来志向である方向性を転換し、内向きになる。そのような時期に、叙情的な作品を得意とするニコラス・レイは西部劇と出会い、『無法の王者ジェシ…

『西部劇論 その誕生から終焉まで』吉田広明 2/4

・古典的西部劇の世界では、初期西部劇のような「グッド・バッド・マン」は存在し得ない。『駅馬車』のリンゴーは最後のグッド・バッド・マン、時代錯誤的な存在であり、それゆえに去らねばならない運命にある。彼には、古典的西部人のもつ苦さがなく、存在…

『西部劇論 その誕生から終焉まで』吉田広明 1/4

昨年から、BSプレミアムで週1回放送されている西部劇映画。最初は、「なぜ今更西部劇?」とも思っていたが、今までこのジャンルをあまり見ていなかったこともあり、継続的に見続けている。 BSプレミアムの映画で、同じジャンルの映画を1年以上にもわたって…