2020-01-01から1年間の記事一覧

十二月に鑑賞した作品

12/1 『夕陽の用心棒』 ドゥッチオ・テッサリ 12/3 『仮面/ペルソナ』 イングマール・ベルイマン 12/8 『ミネソタ無頼』 セルジオ・コルブッチ 12/10 『許されざる者』 クリント・イーストウッド 『オードリー・ヘップバーンのおしゃれレッスン』 大橋歩 12…

十一月に鑑賞した作品

11/3 『怒りのガンマン/銀山の大虐殺』 ジャンカルロ・サンティ 11/5 『めぐり逢えたら』 ノーラ・エフロン 11/10 『荒野の決闘』 ジョン・フォード 11/12 『ブエノスアイレス』 ウォン・カーウァイ 11/15 『M/D(下)』 菊地成孔/大谷能生 11/17 『太…

十月に鑑賞した作品

10/6 『E.T.』 スティーヴン・スピルバーグ 10/8 『思い出のマーニー』 米林宏昌 10/13 『真昼の死闘』 ドン・シーゲル 10/15 『パリの恋人』 スタンリー・ドーネン 10/20 『魔術師』 イングマール・ベルイマン 10/22 『美術展の不都合な真実』 古賀太 10/…

『ひらがな日本美術史7』橋本治 2/2

岸田劉生「切通之写生」 二十五歳の岸田劉生にとって、目の前にある坂は「画家岸田劉生になるための坂」だった。でも≪切通之写生≫の坂は、もっと開かれた「誰にとっても存在する”人生”という坂」だったような気がする。近代の「道」の寂しさは、誰にとっても…

『ひらがな日本美術史7』橋本治 1/2

井上安治の浮世絵 東京名所絵のシリーズで≪日本橋夜景≫というのがある。伝統的な「当時の日本橋」である。伝統的な「浮世絵」でもあり、と同時に、「新しい近代絵画」でもある。「伝統的」に見えるのは、この日本橋がまだ江戸以来の面影を保っているからだが…

九月に鑑賞した作品

9/1 『遙かなる山の呼び声』 山田洋次 9/5 『ひらがな日本美術史7』 橋本治 9/8 『アイアンマン』 ジョン・ファヴロー 9/15 『ハワイ・マレー沖海戦』 山本嘉次郎 9/20 『幻想文学入門』 東雅夫 9/30 『大いなる西部』 ウィリアム・ワイラー

『抽象の力』岡崎乾二郎 3/3

芸術と文明 防災と国防のパラドックス 寺田寅彦にとって自然の変化は不可避である。その変化は必然であって、そうである限り決して予期せざる惨事とはなりえない。災害とは、人間の認識そして、それに基づく制度が、その変化への対応を間違えるゆえに引き起…

『抽象の力』岡崎乾二郎 2/3

制作や鑑賞のプロセスを芸術とすること 芸術的経験 ヴァネッサ・ベルは平面的な模様(パターン)がそれだけで対象として芸術的な質を持つとは考えていない。彼女は平面的な模様に見えたものが運動(すなわち移行)し、視点が誘導され奥行き、空間を作りだす…

『抽象の力』岡崎乾二郎 1/3

昨年ベストセラーとなったこの本。といっても、さくさく読める、というわけではない。 内容的には、「現代の芸術運動は本来どのようなことを目指したか」「完成した作品ではなく制作や鑑賞のプロセスを芸術とすること」「芸術と文明」という三つのテーマが、…

八月に鑑賞した作品

8/16 『抽象の力』 岡崎乾二郎 8/18 『男はつらいよ 寅次郎子守唄』 山田洋次 8/25 『男はつらいよ 寅次郎相合い傘』 山田洋次 8/28 『プルーストと過ごす夏』 アントワーヌ・コンパニョン

七月に鑑賞した作品

7/3 『菅原伝授手習鑑・道明寺』 片岡仁左衛門、坂東玉三郎、中村歌六ほか 7/7 『男はつらいよ 私の寅さん』 山田洋次 7/8 『廃墟で歌う天使―ベンヤミン『複製技術時代の芸術作品』を読み直す』 遠藤薫 7/13 『寅さん、あなたが愛される理由』 山本晋也/渡…

『浄瑠璃を読もう』橋本治 4/4

これはもう「文学」でしかない『冥途の飛脚』 忠兵衛の描かれ方はそのようにリアルで、ステロタイプな和事の演技で片付くようなものではないし、近松門左衛門は「すべてを言葉で語り尽してしまうような特権的な作者」でもあるから、自分の描いた詞章で人形が…

『浄瑠璃を読もう』橋本治 3/3

『菅原伝授手習鑑』と躍動する現実 「安井の浜」は、「今まで」と「これから」をつなぐ程度の短い場面で、たいして重要なものではない。観客は、「なるほどね、そうなんだ」とか、「ああ、可哀想に」と言っていればいい程度のものだが、それはあくまでも、当…

『浄瑠璃を読もう』橋本治 2/4

『義経千本桜』と歴史を我等に 現実に桜はないが、理念として桜はある――これが『義経千本桜』である。つまり、ここには「満開の桜」とイコールになりうる「観念の桜」があるのである。言うまでもない、源義経その人である。『義経千本桜』は、実は「義経=千…

『浄瑠璃を読もう』橋本治 1/4

浄瑠璃のストーリーを理解するためには、江戸の庶民の考え方をまず理解しなければならない、というのが著者の基本的な考え方。ただ、著者は義太夫節や台詞の格好良さが好きで、人形浄瑠璃を鑑賞しているとのこと。 私も歌舞伎に関してはそれなりの鑑賞経験が…

六月に鑑賞した作品

6/3 『男はつらいよ 寅次郎恋歌』 山田洋次 『社会学用語図鑑―人物と用語でたどる社会学の全体像』 田中正人 6/9 『男はつらいよ 柴又慕情』 山田洋次 6/11 『塔の上のラプンツェル』 ネイサン・グレノ/バイロン・ハワード 6/16 『男はつらいよ 寅次郎夢枕…

五月に鑑賞した作品

5/8 『絶海の孤島(驚愕の日本が、そこにある)』 カベルナリア吉田 5/9 『M/D(上)』 菊地成孔/大谷能生 5/10 『図説 日本の植生(第2版)』 福嶋司 5/29 『男はつらいよ 奮闘篇』 山田洋次 他、『ゴールデンカムイ』を視聴

四月に鑑賞した作品

4/5 『哲学用語図鑑』 田中正人 4/7 『男はつらいよ フーテンの寅』 森崎東 4/14 『名探偵コナン 純黒の悪夢(ナイトメア)』 静野孔文 4/16 『新・男はつらいよ』 小林俊一 4/21 『名探偵コナン 紺青の拳(フィスト)』 永岡智佳 4/23 『男はつらいよ 望郷…

三月に鑑賞した作品

3/2 『トイ・ストーリー』 ジョン・ラセター 3/5 『コンチネンタル』 マーク・サンドリッチ 3/11 『キャッツ』 デヴィッド・マレット 3/16 『絵本徒然草(下)』 橋本治 3/18 『トイ・ストーリー2』 ジョン・ラセター 3/30 『続・男はつらいよ』 山田洋次

『錯乱のニューヨーク』レム・コールハース 4/4

9.11 ロックフェラー・センターのX,Y,Zのそれぞれのビルでは再び、任意に選ばれた敷地の単純な上方拡大が行われる。ハリソンは結局マンハッタニズムを捨て去った。 しかし考えようによっては、Zの次にはAが再び来るわけである。こうした世界の内破(…

『錯乱のニューヨーク』レム・コールハース 3/4

ロックフェラー・センター 大恐慌中の数少ない進行中の建築であったロックフェラーセンターには、部外者からの魅力的な提案が常にもたらされる。委員会が非本質的な決定を延期すればするほど、求める解決法はかつてでは考えられもしなかった贅沢な形式をまと…

『錯乱のニューヨーク』レム・コールハース 2/4

摩天楼の想像図 一九〇九年のこの「(摩天楼の)プロジェクト」は、かつての大衆紙『ライフ』に載ったものであり、しかも描いたのは漫画かだったという事実――方や当時の建築専門雑誌の方はまだまだボザール建築一辺倒だった――は、今世紀初頭に「大衆」がマン…

『錯乱のニューヨーク』レム・コールハース 1/4

現代建築を学ぶものにとっては必携と言われる本書。内容はニューヨークの19世紀末から20世紀半ばまでの建築の様相を巡る列伝ともいうべきもの。奇人伝を読んでいるような趣もある。 『摩天楼』や『過密の文化』というキーワードで、いち巨大都市の建築史が、…

二月に鑑賞した作品

2/6 『バンド・ワゴン』 ヴィンセント・ミネリ 2/22 『鏡リュウジの占星術の教科書 Ⅰ:自分を知る編』 『リメンバー・ミー』 リー・アンクリッチ 2/27 『セカンド・コーラス』 ヘンリー・C・ポッター

一月に鑑賞した作品

1/1 『男はつらいよ魅力大全』 吉村英夫 1/22 『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』 ライアン・ジョンソン 1/24 『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』 石黒昇/河森正治 1/25 『劇場版マクロスF ~イツワリノウタヒメ~』 河森正治 1/28 『恋愛準…