『ここは退屈迎えに来て』

3月2日に読了。
90年代後半から2010年あたりまでの、日本の地方の日常を切り取ったようなお話。
ポーター、ハイテクスニーカー、無印の家具、二つ折り携帯、ショッピングセンター・・・。
著者が自分と同い年のせいか、登場してくるガジェットが懐かしい。
読後感は、少し悲しい気持ちになる。自分が生きた15年感って、この程度の時代だったんだろうか、という感じ。でも、90年代文化の素晴らしさをノスタルジックに語られたら、それはそれで脱力感を感じてしまう。結局、地方は(あるいは東京も)このような日常が転がっているだけのところなのだろうか?
この本は各紙の書評でたびたび取り上げられ、Amazonでの評価も高い。それだけ、内容に共感する人が多いということなのだろう。自分も共感する部分はあるが、あまり高い評価はできなかった。こんなミもフタもない生活がずっと続くとしたら、耐えられないのではないかと思ってしまう。

ここは退屈迎えに来て

ここは退屈迎えに来て