2023-09-01から1ヶ月間の記事一覧

*九月に鑑賞した作品

9/5 『ザッツ・エンタテインメント PART2』 ジーン・ケリー 9/7 『眺めのいい部屋』 ジェームズ・アイヴォリー 9/12 『ぼくの映画人生』 大林宣彦 『帝都物語』 実相寺昭雄 9/14 『ゆきゆきて、神軍』 原一男 9/16 『ドゥルーズ+ガタリ<アンチ・オイディプ…

『<アンチ・オイディプス>入門講義』 仲正昌樹 5/5

社会とつながる無意識 ・社会に繋がった各人の無意識は妄想を介して、社会のいろいろな場に「備給=投資」されたり、脱備給されたりする。妄想は「隔離的segregatif/遊牧的nomadique」が潜在的に存在する二極で、それぞれが政治的に極端な方向に走ると、「…

『<アンチ・オイディプス>入門講義』 仲正昌樹 4/5

資本主義とエディプス ・大地機械、専制君主機械に続く資本主義機械では、社会の中で決まった役割を担っている人物や機関を、父や母(のようなもの)だと認識させる力が働く。例えば、職場や住んでいる都市や国家を家族的に捉えることになる。家族的なイメー…

『<アンチ・オイディプス>入門講義』 仲正昌樹 3/5

構造、機械、エクリチュール ・「構造」と「機械」の違い。交換主義的な発想は、「統計学的に閉じられた閉鎖システム」を要請し、「構造を心理的な確信(サイクルは閉じられるだろうという安心感)によってささえられること」を要求するが、負債ブロックの開…

『<アンチ・オイディプス>入門講義』 仲正昌樹 2/5

神話としてのエディプス・コンプレックス ・アンチ・オイディプス第二章では、フロイトの書簡などを根拠として、エディプス・コンプレックスがフロイト自身にとっても、普遍性を持ったものでなかったことが暴かれる。 ・エディプスを本質とする考え方は、血…

『<アンチ・オイディプス>入門講義』 仲正昌樹 1/5

機械としての身体 ・オイディプス・コンプレックスに限らず、人間の欲望はほぼ既定の発達経路を巡るのであり、ごく少数の人だけがその経路から見て無駄なところに欲望を向けている、という見方、常識に揺さぶりをかけるのが、この本の基本姿勢となる。(34) …