2011-01-01から1ヶ月間の記事一覧

一月に鑑賞した作品

ブログに書いた作品のほか、今月は以下の作品を鑑賞した。 1/5 『地下室のメロディー』 アンリ・ヴェルヌイユ 『神の子どもたちはみな踊る』 村上春樹 1/7 『疑惑の影』 アルフレッド・ヒッチコック 1/10 『新星座巡礼』 野尻抱影 1/11 『シシリアン』 アン…

『白夜』 ドストエフスキー

2011/1/10読了(再読) 頭の中だけで恋愛をする人間の気持ち悪さが描写されている、と言われる本書である。再読して見ると、恋愛の独り相撲ぶりよりは、むしろその切実さが目につき、単純に主人公を笑い飛ばすことはできない気分になる。しかし、主人公の気…

『漱石文明論集』 三好行雄編

2011/1/9読了 年始に久しぶりに漱石が読みたくなり、この本を手に取った。内容も文体も、正月に読むにふさわしいものである。 現代日本の開化 現代日本が置かれたる特集の状況に因ってわれわれの開化が機械的に変化を余儀なくされたるためにただ上皮を滑って…

『転がる香港に苔は生えない』 星野博美

2010/12/30読了 10年近く前に「話題の本」として、多くの本屋で平積みにされていた本であったと思う。当時、気になってはいたが読まずじまいであり、発刊から10年を経て、ようやく読むことができた。 90年代特有の香り 単行本の発刊は2000年であり、96〜98年…