大菩薩峠/岡本喜八

2008/5/28
原作の第一部を映画化した作品。
最近『思想地図』という雑誌で中国文学に関する記事を読んだが、そのなかで中国文学には自然主義的リアリズムが発達せず、豊かな物語の伝統が現代まで続いていた、という記事があった。
時代劇映画を見ると、日本における物語の伝統は、戦後必ずしも途絶えたわけではないことが分かる。この作品のような時代劇映画や大河ドラマなどを、日本における「物語」の流れとしてとらえ直してみると、また違った見方ができるかもしれない。