『タハーン 〜ロバと少年〜』 サントーシュ・シヴァン

2010/10/12鑑賞
NHK アジア・フィルム・フェスティバルより
映画に登場する、登場人物の服装や貧乏人への搾取、民謡を唄う習俗などは、舞台となるカシミール地方のステロタイプなイメージという印象を受ける。それでもこの映画にリアリティがあるとすれば、作品冒頭の「人物はフィクションだが、背景は実在する」という言葉であろうか。
物語自体は、童話的、幻想的なものだが、その背景がリアルなものであるとすると、作品の持つ幻想性には、ある種の怖さを感じる。