『フルメタル・ジャケット』 スタンリー・キューブリック

2009/2/16鑑賞
映画は前半と後半に分かれています。
前半の舞台は海兵訓練基地であり、使い物にならなかった太った候補性が、戦闘マシーンの様に変貌していく描写が中心となっています。一見狂気を描いているようにも見えますが、彼以外の候補性は思いのほか淡々としており、それがリアルさを加えているようにも思えます。
後半は舞台をベトナムに移し、当時の都市の様子や、戦地の描写が続いていきます。リアリスティックな描写だとは感じましたが、前半にあるような人の精神の変貌が描かれていない分、他のベトナム戦争映画に比べてややあっさりした印象を受けます。ただ、当時の街の様子や兵士の日常を写した場面などは、一種の資料として、興味深く見ることができました。

フルメタル・ジャケット [DVD]

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