社会科学

歩きながら考える/鶴見良行

2007/4/22読了 「こんど出した『マングローブの沼地で』でも書いたことですが、つまり日本近代が持っていた、というより、むしろ日本史がもっていたと言ってもいいのですが、大きなものに憧れるという姿勢をどこかでこわしたいんです。日本が一つの国である…

アレント・公共性の復権/川崎修

2007/3/11-4/7 「アレントによれば、東南欧における少数民族保護の失敗に終わった試みは、国民国家の機能をきわめて明瞭に表現したという。すなわち、「国家の市民たることとナショナルな帰属とは不可分であること、同じナショナルな起源を持つ者のみが法律…

戦後政治史/石川真澄

2007/2/21-3/17 タイトル通り、日本の戦後政治をその時代の首相の人物・政策を中心に概観した書。自民党は政権の座にいなければ党が解体してしまうということ、野党は反自民という旗のもとでなければ結束できないということが、日本における政策政治の難しさ…

マックス・ウェーバー入門/山之内靖

2007/1/6読了 「すなわち、高利貸し、戦争請負業者、官職ならびに租税の請負業者、大金融業者といった、資本主義と言ってよい経営のタイプは、人類史の非常に古くから、いろいろな地域に現れています。それらは、形態上は資本主義であるけれども、宗教改革期…