マルクスる?/木暮太一

2007/11/2-11/11
マルクス経済学の概念を平易に解説した本。『価値』『資本』等の概念や、恐慌のメカニズムなど、基本となる枠組みの理解に役立った。

『価値』

『価値』はマルクス経済学の中でも特に基礎となる概念であり、この本の中でも分かりやすく紹介してあった。
「「価値」というのは「使用価値」とは違って、外見からや、使ってみたりしても分かりません。マルクス経済学で言う「価値」とは、「それをつくるのにどれだけ手間がかかったか」を計る尺度なんです。(中略)つまり「価値」があるといった場合、「この商品は、○○人で○○時間かけて作ったから、すごい価値がある。」といった感じで、外からは見えず、またそれが役に立つかどうかもわからないが、とりあえず人の手がかかっている、ということなんです。」(13-14)
そして、この「価値」をつくるものが、「何か知らないけどとにかく手を加えた」もの、つまり「抽象的人間労働」となる。