カラマーゾフの兄弟/プィリエフ

2007/5/6-5/19
ドストエフスキーの傑作小説を映画化した作品。小説の思想性を表現するまでにはさすがに至っていないが、役者や舞台装置等が素晴らしい。教会や裁判所などは、小説を読んだ時にイメージしていたものと違っており、当時のロシア社会の様子を知る上でも興味深い作品であった。
「神を認める 神の英知も目指す所も承知している 人生の意義も信じる それらには言葉が限りなく存在する でも神の作った世界を認めたくないんだ」
「私も君と同じ哲学を持とう 人間の中にある神の観念を破壊すればいい そこから始める 全人類が神を否定すれば 人間は偉大な精神に育まれて神聖化され “人神”が出現する その時が来れば過去の道徳的限界を飛び越えていいのだ 神のために法律はない 何事も許される あらゆることが」