2017-05-27から1日間の記事一覧

『都心ノ病院ニテ幻覚ヲ見タルコト』 澁澤龍彦 1/2

二〇代の頃、よく渋澤さんのエッセイを読んでは、その文体から醸し出される軽い浮遊感を楽しんでいた。思えば、著者の本を買うのは久しぶりだが、読んでみれば、少しの懐かしさを感じるとともに、時折はっとさせられる一文にも出逢う。 晩年にさまざまな媒体…