映画女優/市川崑

2008/2/15-2/17
女優・田中絹代の半生を、戦前から戦後の日本映画の歴史と供に描く。
田中絹代が映画業界に入ってから、主役級の女優として活躍する歩みとともに、私生活における男性との関係にも言及している。後半は溝内健二との関係がプロットの中心となり、『西鶴一代女』の撮影風景が最後の場面となる。
古い映画で見る田中絹代は、ほかの女優と比べても可憐なイメージがあるが、実生活では気丈な女性として描かれていた。また、戦後も大女優としての地位を保っていたと考えていたが、『西鶴一代女』が撮影された昭和二〇年代後半には、すでに人気は落ち始め「老醜」とまで言われていたことも、この映画で知った新たな事実だった。