ヘカテ/ダニエル・シュミット

2007/11/27
北アフリカに赴任したフランスの外交官の青年は、その地である人妻に恋をする。彼は恋に夢中になるあまり、生活を破壊し、ついには外交官の職を追われる。数年後、彼は出世し、シベリアの地で外交官として活躍しているが、そこに再び彼女が現れ、二人の再会の場面で劇は終わる。
北アフリカの町並みの官能的な描写が美しい。また、中近東風の音楽やルンバ、ワルツなどさまざまな種類の音楽の使い方もおもしろい。
「シベリアである人に会った。一人の男に。誰だと?
彼は私と同じだ。決して癒えない」
「何も言わないで。
言葉は遅すぎるか、、、早すぎるかよ」
「クロチルド。何を考えてる?」
「何も」