熊座の淡き星影/ヴィスコンティ

2007/1/28鑑賞
ギリシア悲劇エレクトラ』を翻案したというヴィスコンティの作品。母の再婚相手である義父を憎む女性・サンドラと、彼女に近親相姦的愛情を持つ弟のジャンニが物語の中心となる。全編にピアノがBGMとして流れ、退廃的な映像が続く。次の二つのシーンが印象に残る。
・屋敷の地階で姉弟が二人きりになる。弟は姉の結婚指輪をしきりに借りたがり、姉はそれを拒み続ける。
・寝室で二人きりになった際に、弟は姉を情熱的に求める。弟の近親愛が噴出した場面。
「僕は堕落した盗人だけどまだ分別はつく 原稿は燃やした 姉さんは若いしキレイだ 昔に戻ろう そばにいて どこにも行かないで 二度と僕を置いて行かないで お願いだ」