2022-06-05から1日間の記事一覧

『八月の光』フォークナー 加島祥造訳 5/5

(クリスマスの幼年時代)ランプの芯の上では炎がゆっくりと燃えつづけ、壁には、舞っている蛾の影が小鳥ほどの大きさにゆらめいた。窓の外から流れこむ空気に彼は闇を、春を、大地を嗅ぎ、感じとることができた。(202) (クリスマスの少年時代)いわば彼は…